第122回例会

共催:関西支部,しなやかな行動の脳工学研究部会
日時:2019年12月20日(金) 13:30~17:00
会場:阪南大学 ハルカスキャンパス セミナールーム(あべのハルカス23階)

講演内容:
● 13:30~14:30 講演1:「ロボットに“あい”を宿すことはできるのか? ― 寄り添いが導く新たなウェルビーイングの形」
             高橋 英之(大阪大学大学院 基礎工学研究科)
いつも身近にいるのだけど,我々の主作業を邪魔することもなく,依存させることもない.ただ持続的な“安心感”を提供してくれる,そんなエージェントを創り出すことができたら,我々の生活はもっと楽しくなるのではないか?  本発表では,まず我々がエージェントを認知する脳メカニズムについて,これまでの発表者の研究に触れながら概説する.その上で,自分が考える“集合知の中で生まれる自律エージェント”の設計論の概要とその哲学について論じ,具体例として空調メーカーと実際に研究開発に取り組んでいる“空気感エージェント”について紹介したい.

● 14:45~15:45 講演2:「凹凸特徴に基づく物体認知の性質とメカニズム」
             菊池 眞之(東京工科大学 コンピュータサイエンス学部)
一般にヒトが目にする物体には境界の湾曲により形成される凹や凸の部分があり,それら凹凸の空間分布が物体全体を表現する.本講演では物体認知の基となる局所的な凹凸特徴をヒトはどのように知覚するのか,そして凹凸特徴と物体認知の関係はどのようなものであるか,図地分離,運動知覚,パターン認識などの観点より調べた心理物理実験やモデリングの取り組みを紹介する.

● 16:00~17:00 講演3:「人を惹き込む視線インタラクション・コミュニケーション技術」
             瀬島 吉裕(関西大学 総合情報学部)
人と人,あるいは人とロボットとのコミュニケーションでは,言語情報だけでなく,身体動作や表情・視線等の非言語情報が相互に同調して引き込み,かかわりを実感させている.本講演では,このリズム同調による引き込みに基づいて,コミュニケーションにおける視線行動や瞳孔反応等を解析し,人間の眼球運動特性に立脚した視線インタラクション・コミュニケーションを支援する技術について概説する.

※ 講演終了後,懇親会(希望者のみ)を予定しております.

■ 参加費:無料

■ 問い合わせ先:日本知能情報ファジィ学会 しなやかな行動の脳工学研究部会 代表幹事
  林 勲 関西大学大学院 総合情報学研究科